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元気になって、たくさん遊んで、それからコロナに罹った。COVID-19である。

ちょーっと喉が痛いかも?と思ったらそこからは一瞬で、背筋が熱を持って抗原検査に線が出るまでに一時間もかからなかった。ワクチン4回目を翌週に控えていたというのに。タイミングが悪すぎる。

発熱はワクチンの副作用程度までだったものの、その後の喉の痛みや鼻詰まりが予想外にしんどく、苦しんでいるうちに11月が終わってしまった。ネットスーパーを使ってみたり、オンライン(というか電話)診療や往診をお願いしたり、薬も持ってきてもらったり、家から出ずに回復するためにいくつかの「はじめて」を経験できたのは少し楽しかった。そう思わないとやっていけないだけかもしれない。夫のほうが遅く発症したので、あと数日は家にこもっている必要がある。

バーベキューをしたり水族館に行ったりした楽しい思い出がコロナで塗りつぶされてしまうのはあまりにも悔しいので、恨み辛みはこのくらいにしておく。

ついに納車された新車で箱根に行き、色づき始めた秋の山を駆けた。

車がある生活は思っていたよりもずっと豊かだ。行動範囲が広がって、しかも快適に過ごせる時間が増える。近場の温泉にもよく行くようになったし、コロナが治りきらないままで迎えた結婚記念日には丸ノ内と六本木でイルミネーションドライブをした。

プライベート空間を持ち運ぶというのは、特にここ東京においては非常に贅沢な行為なのだろうけれど、避けられない人混みや公共交通機関の時間の縛りから開放されて何かしらの自由を取り戻すような感覚がある。当初の予想よりも気に入ってしまった。

カバー写真は結婚記念日に食べたフレデリック・カッセルの『モンブラン・ジュール』。三越伊勢丹の記事が詳しい。

生クリームの代わりにマスカルポーネクリームを使っているのが濃厚なのにとても上品で、マロンクリームやアーモンド生地の重さとのバランスが絶妙だった。カシスの酸味よりもマスカルポーネクリームに感動した。間違いなく人生最高のモンブランだった。

おわり。そろそろ安定期です。