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2023年5月に元気なあかちゃんを産み、長くて短い妊娠期間が幕を閉じた。所謂コロナ禍にあってもこちらの希望に最大限寄り添ってくれた医療関係の方々、産休育休のみならず妊娠中の働き方の変化も快く受け入れてくれた同僚、遠近問わず見守って応援して支えてくれたたくさんの人々、妊婦生活を明るく楽しい素敵な思い出にしてくれた夫、誰ひとりとして欠くことの出来ないあたたかな10ヶ月だった。

あかちゃんはほわほわしていて、でも既に意思の萌芽は感じられて、泣き声にも一応の個性があり、なんとも不思議な存在だ。親子ともに初心者であり今はお互いに距離を探り合っているが、非日常が日常へと近づくその過程もまたいつか振り返って楽しかったと言えるように過ごしていきたい。

ということでここからは 妊娠記録 - 妊活〜妊娠初期 の続きを書いていく。
欲しい物リストも一応公開しているので、もしなにか贈りたくてたまらない人がいたら見てね!

※ 本記事は全て個人の体験を記録したものでしかなく、医学的な裏付けなどはちゃんと調べていません。

妊娠中期(5-7ヶ月)

いわゆる安定期に入り、マネージャー以外のチームメイトにも妊娠を打ち明けたり、少し広い家に引越したり、子どもがいる知り合いに話を聞いたり、と本格的に養育の準備をしはじめたのがこの頃だった。安定しているはずのこの時期にメンタルの調子が崩れかけたりもしたが、体は元気だから適当に外出してリフレッシュすることも出来て、そこまで大事には至らずに済んだ。

つわりの時期に寝てばかりいたこともあり体力の低下が著しく、このままでは困るからと軽い運動を再開した。ありがたいことに会社のヨガやピラティスのクラスがいくつか妊婦OKだったので、友達と一緒に参加したりしていた。

性別が分かり、お腹が膨らんできてうつ伏せが苦しくなり、胎動を感じるようになった。名前について本気で考え始めたのもこの時期だ。7ヶ月からは妊婦健診の頻度も高くなり、出産が近づいているのを実感したりもした。

胎動

これは人生で一度も感じたことのなかった不思議な感覚だった。初めて胎動を認識したのはベッドで横になっているときで、「急にお腹がぎゅわっと動いてびっくりして眠れなくなっちゃった」と家の Slack に残っている。空腹でおなかが鳴ったりするのとは違って全く予想のつかない、私の意思や感覚とは全く無関係に起こる体内の動き、というのはなかなか奇妙で、怖くて、同時に少し面白くもある。腹の中にもうひとつ生命体が入っているというのを改めて認識できた。

最初のうちはまだ動きが小さくて夫には分からなかったようだが、半月後くらいには私の腹を触りながら「今ちょっとぽこってした…?」と感じられるようになり、一ヶ月もするともう確実に分かるようになっていた。著しい成長である。これまでは超音波検査とつわりとで私しか妊娠を体感できていなかったのが、腹が少し出てきて胎動も始まると外部からも胎児の存在を観測できるようになり、夫にも胎児の状態を気にしてもらえるようになったのが嬉しかった。ちなみに初期の胎動はキックやパンチなどではなく頭突きらしい。もう少し経つとしゃっくりや旋回などの動作も感じられるようになる。

仕事中でも運転中でもお構いなしに動く存在を抱えて生きていると、産後の大変さをなんとなく想像することが増える。特に7ヶ月頃からは胎動が激しくなり、腹の中で祭りが開催されているかのような激しい振動を感じることも増えた。元気でいてくれて何よりではあるが、生まれてきてからもこの調子なのかもしれないと思うとやっていけるのかどうか不安になりもする。それでも声を覚えてもらおうと私の腹に話しかける夫を見るにつけて、今この生命体と四六時中一緒に過ごせているのは私だけなのだからもうちょっとポジティブに受け止めようと思い直し、胎動コミュニケーション(キックゲーム?)に勤しんだりもした。意外と反応があって楽しい。

家族会議

試験的にではあるが、家族会議の時間を確保するようにしてみた。これは夫からの提案によるもので、放置されている TODO をなんとかする、明示的に良かったこと・改善したいことを振り返る、わざわざ言うほどでもないちょっとしたモヤモヤを掬い上げる、などいくつかの目的のために定期スケジュールを入れた。現時点でも産前産後のタスク整理や、産前にやりたい楽しいこと(おいしいごはんを食べるとか)の予定決めなど、宙に浮いていた物事に対していい感じに機能してくれている。ちょっと良いおやつを用意して、ふたりでゆっくりちゃんと話す、という時間は産後おそらく減ってしまうので、形式的なものであってもきちんと続けるようにしたい。

衣食住の変化

衣:着られない(サイズが合わないもしくは似合わない)服が更に増えた。マタニティ服は最低限しか買いたくなかったので、ジーパンとレギンス、産後も使えそうなニットワンピース、授乳用にもなる下着だけを増やした。腹に合わせて肌着がずり上がってしまうので、ペチパンツを履いて押さえるようになった。

食:つわりが明けてから食べる量がぐっと増えて、体重も当然増えて、それから胃が圧迫され始めたのか一度に食べられる量が少し減った。たんぱく質、カルシウム、葉酸あたりの栄養素だけは毎日ちゃんと摂るようにして、会社では野菜中心の食事を、それ以外は好きなものを食べていた。中期終盤になると胃炎と軽い逆流性食道炎のような症状が出てきて、食事の量やタイミングにも気をつけるようになった。

住:少し広い家に引越して、子ども用のスペースを準備しはじめた。とはいえまだそこまで物があるわけでもないので、年末年始に買ってみた新生児服の福袋や、友だちからもらったおむつケーキなどを並べていた。

読んだ本

この時期は体調が安定していたのと養育への不安からたくさん本を買った。夫も同様で、ふたりで別の本を読んでは学んだことを共有しあっていた。ここでは私がまあまあ精読したもののみを紹介する。

『子どもが生まれても夫を憎まずにすむ方法』 / ジャンシー・ダン / 村井 理子

定期的に家族会議みたいなのをやるといいかもね、という話をしていたので参考にしたくて読んだ。夫はセンセーショナルなタイトルに怯えていたが、「三つのA (affection, appreciation, adiration) を日常の中でちゃんと表現するのがいいって書いてあるよ」と伝えるとその場でおうち Slack に「LOVE」「感謝」「天才」などの絵文字を追加したりもしていた。

個人の体験や考えをベースにした内容が多く、研究についても出典が明記されていないなどあまり学術的な本ではなかったが、次に紹介する本と被る内容もあり、参考になる部分も多かった。

『デュアルキャリア・カップル 仕事と人生の3つの転換期を対話で乗り越える』 / ジェニファー・ペトリリエリ / 篠田 真貴子 ・ 高山 真由美

共働きでやっていくことは事前に決めていたので読んだ。ちょっと流行っていたのか周りでも読んでいる人を複数人見かけた。

よく考えて話し合った上で選択をする、選択が長期的なアイデンティティを形成することを意識する、一度した選択でも定期的に見直す、などの具体的なアドバイスから、お互いを頼り安全な拠点とすること、お互いの成長を促し喜び合ってポジティブサムを目指す、などのマインドセットまで幅広くカバーされていた。私たちが今直面している・直近で対峙するであろう転換点は主に最初の2つだけれど、3つ目についても早めに知っておいて損はなさそうだった。

『子どもが体験するべき50の危険なこと』 / ゲイバー・タリー ・ ジュリー・シュピーグラー / 金井 哲夫

家で積まれていたので読んだ。イラストが多くサクッと読める。東京に住んでいると子どもが体験する「危険」の種類も都市っぽいものに偏ってしまう気がしたので、海とか山とかにも行くようにしたい。

『これからの男の子たちへ: 「男らしさ」から自由になるためのレッスン』 / 太田 啓子

対談も複数含まれていて読みやすい本だった。子どもには自他の感情に対する解像度を上げて適切に表現できるようになってほしいし、大人はそのための語彙を奪わずに豊かにする手伝いをしなければならない、というのは夫とも話したことがあるが、これは大人側にある程度の余裕がないと出来ないことなのかもしれない。

妊娠後期(8-10ヶ月)

そろそろ妊婦でいることにも飽きてきて、「好きな服が着たい」「台湾に行きたい」「マグロをお腹いっぱい食べたい」などの文句を並べていた時期。体型の変化に耐えられず、しかし痩せたくても摂取カロリーを減らすわけにもいかず、かといってたくさん運動することもできない……という状況にうんざりする一方で、上級救命講習や母親学級・両親学級などを受講して着々と準備を整えたりもしていた。

妊娠9ヶ月に入ったあたりから有給休暇+産休育休期間に入り、妊婦健診の頻度も上がっていった。ちなみに産休中にやろうと思っていた個人的な勉強はほぼ成し遂げられなかった。

母親学級・両親学級

自治体の母親学級と両親学級に参加した。各産院でも開催されていたりするので、都合のいいところで参加するのが良いと思う。特に沐浴体験は一度やっておくと新生児との生活がイメージしやすくなる。

出産や子育てについて基本的な知識を無料で学べる機会があるのはありがたいと思う一方で、産前から男女で知識量や当事者意識に差が出来てしまうことに疑問を抱かずにはいられなかった。自治体にもよるが母親学級は全て平日開催で両親学級のみ土日の回があったり、母親学級は子育てについて手厚くカバーするのに両親学級は「旦那さんもお米を炊くくらいはやりましょうね!」という程度の内容だったり、育児を頑張りたい男性のやる気も削いでしまうような気がしてならない。

女性の方が入院中に多くを学んでくるとか男性の方が育休を取りにくいとかいった現実があることは否定しないが、それを助長する必要はどこにもない。私が参加した母親学級でも、夫と一緒に聞けたらより効果的であっただろうトピックがたくさんあり、内容が良かっただけに残念だった。というようなことを開催後のアンケートに書き残して帰宅した。今後のためにもモヤモヤはちゃんと声にしなければならない。

出産準備

アカチャンホンポのアドバイザーさんに「夏前に出産予定なので最低限必要なものを教えてほしい」と頼み、一日で大体の必需品を揃えた。大抵の子ども用品店には出産準備リストが用意されているが、産まれる季節や環境によっては不要なものも多くあるので、プロの助言をもらえたのはとてもありがたかった。買ったものを書こうかとも思ったが、良し悪しは使ってみないと分からないのでまた別記事で触れる、かもしれない。(追記:書きました→「あってよかった? ねんね期までの育児アイテムたち」

それから他の家庭で不要になった育児用品をもらったりもした。特に乳児関連の物品は使用期間が短い割に高価なものも多く、使い終わったものを他の家庭に譲る話はよく聞く。どこにお金をかけるかは人それぞれだろうが、そこまでこだわりのない物はお古で十分だと個人的には考えている。

子ども用品だけではなく、自分の入院準備もする必要があった。大抵は産院から入院準備リストを渡されると思うが、最低限のものしか書かれていないことが多いので、先駆者の話を聞いたりSNSで調べたりしながら荷造りをする必要があった。これも実際役立ったものについては別記事にする、かもしれない。ちなみに一番こころを込めて選んだのは産後のごほうびおやつである。入院が楽しみになるような、ちょっと高くて美味しいものを探し、あまりに美味しそうだったので我慢できず入院前に食べてしまったりもした。

産休

産休に入って私の気が抜けただけかもしれない。夫に甘やかされすぎただけかもしれない。当然個人差も大きいだろうし、毎日元気に遊び回れる妊婦もいるらしい。が、私の場合はこんな感じの日が多かった。

とはいえ出産に向けた体力づくりのためにある程度の運動(特にお散歩)が必要なので、特に正産期に入ってからは近所をよく歩き回っていた。季節が良かったこともあり、たまに夫やともだちが付き合ってくれて嬉しかった。真夏や真冬は外に出る気になれないだろうし、もっと大変なのかもしれない。

本当は専業主婦体験期間と称して家事のレベルを上げようと思っていたが、夫に「生活レベルを上げられすぎると産後に僕が維持できなくて申し訳なくなる、そこまで頑張らないでほしい」と言われ、それもそうかと思ったのでやめた。4月の記録でも触れた通り、生活リズム・食生活・行動と交友だけはある程度維持するように心がけつつ、産後に向けて住環境を整えたり適度に遊んだりして暮らした。

衣食住の変化

衣:冬に買った服が着られなくなった。が、あと数ヶ月のために買い足すのは嫌だったので我慢して適当な服で生活していた。産後も使える前開きのマタニティパジャマや着圧ソックスは必要な枚数だけ揃えた。

食:引き続きポピュラーなマイナートラブル(?)であるところの軽い逆流性食道炎に苦しめられていた。食べる量やタイミングを調整すればある程度は防げるが、完全に避けるのは難しい。あまりにひどい時は病院で処方された胃薬を飲んでいた。相変わらずアルコールは摂取できないので、ジンジャーエールやレモネードのシロップを自分で作ってみたりもした。

住:いらないものを売ったり捨てたり、カーテンを選んで注文したり、とにかく引越しの後片付けを済ませて新生児エリアを整えた。

読んだ本

『ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか』 / レイチェル・ギーザ / 冨田 直子

再読。ジェンダーに限らず様々な属性(特に人種)に対するステレオタイプから逃れるにはどうしたら良いのかを探る本。

子どもに適切な情報を与えることはもちろん、子ども自身が興味を持ったもの(例:ゲーム)をあまり制限しすぎずに、出来れば一緒に触れて同じ語彙で話す。その上で自分が抱いている疑問(例:ゲーム内のジェンダーステレオタイプや暴力性)について話を持ち出してみる。優先順位付けは難しいし家庭によって異なると思うが、自分たちに合ったスタイルを見つけられるようにしたい。

『胎児のはなし』 / 最相葉月・増崎英明

今更感もあるが面白そうだったので読んだ。特に興味深かったのは超音波検査技術の発展、胎児の睡眠、初めての呼吸、あたりのトピック。産道を通るときに肺胞液が絞られて空気が入るようになるが、帝王切開ではそのプロセスをスキップしてしまうので取り上げたあとにやってあげる必要がある、というのは全く知らなかったので、自分がもし帝王切開になったら気をつけて見ていようと思った。

『0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児』 / サリー・ウォード / 槙朝子・汐見稔幸

夫が買ってきた本。有名らしい。あまり先まで読み進めても忘れてしまいそうなので、時期ごとに必要な箇所を読むことにしてみた。

言葉を発する前から丁寧なコミュニケーションを心がけることで、子どもの中に様々な表現が蓄えられる、というのを頭では理解していても常に全力で向き合えるとは限らない。そこでこの本では毎日30分コミュニケーションの時間を確保することを推奨している。「なんだか daily 1:1 みたいだね」と夫も言っていたが完全にその通りだと思う。子どもに嫌がられない程度にたくさん話していきたい。

医療マンガ

知人に勧められて『コウノドリ』『フラジャイル』『K2』を全巻(もしくは最新話まで)読んだ。体調が万全でなくても漫画なら読めたりするから不思議だ。誠実に描かれた医療漫画を通して医療従事者の苦労を多少なりとも知っておくと、入院時の安心感に繋がるような気がした。また、出産に纏わるトラブルもたくさん扱われていてとても参考になった。私は前提知識は多いほど良いと思っているが、余計な不安を煽られてしまうタイプの人は読みすぎないほうが良いのかもしれない。

出産

ついに出産である。

無痛(和痛)計画分娩の入院予定日までに産気づくことも無く、全て予定通りに進むこととなった。また、タイミング良く新型コロナウイルスが5類に移行し、それに伴って産院でも分娩や立会の条件が緩和されたので、当初の想定よりも長い時間を夫と一緒に過ごせるようになった。負担も大きいだろうに柔軟に対応してくださる産院のみなさまには感謝しかない。

入院時点で既に子宮口は3.5cmまで開いていたので、計画分娩でなくとも近い日付での出産となったらしい。産院の方針や状況によってもまた変わってくるようだが、私の場合は陣痛促進剤により本陣痛が始まってから麻酔の投薬が開始された。事前に学んでいたとおりに身体を丸めると、あとは陣痛の波を見つつ処置が行われる。背中の内側に触れられる不気味な感覚さえ越えてしまえば痛みが嘘のように消えて、「麻酔最高! 現代でよかった〜!」と打って変わって余裕綽々になった。胃カメラの麻酔で記憶が飛ぶ程度にはちゃんと麻酔が効く体質で本当に良かった。前日あまり眠れなかったこともあり、分娩台の上で眠りこけさえした。

そうこうしているうちに胎児はずんずん降りてきて、一度だけ危険な場面もあったもののそれ以外はスムーズに子宮口全開まで至り、何度かいきんでぬるっと産んだ。降りてくる様子も出てくる感覚も文字通りぬるっとしていた。頭が出きったところですぐほにゃほにゃした泣き声が聞こえて、夫はちょっと泣きそうになっていたらしい。腹に何かのカバーが掛けられていて赤子が出てくる様子は見られなかったので、涙ぐむ夫のほうをもっとよく見ておけばよかったと少し後悔している。処置が落ち着いてからは家族写真を撮ったり胎盤を見せてもらったり、事前に希望していたことは大体叶えてもらえた。

産むまでよりも産んだあとの方が入院日数は長い。私は個室に入れたため、夫と通話したり音楽を流したり好き勝手しながらも可能な限り母児同室で過ごすことになった。夫は毎日会いに来てくれて、オムツ替えやミルクなど新しいことにチャレンジしては「面会時間短すぎ、このまま連れて帰りたい!」と嘆き、しかしひとりで帰っていく。それ以外の時間には出生届の提出や家の準備など、私の退院前でも出来ることを順番に片付けてくれているようだ。まだ子どもの存在に慣れていなくても、事務手続きは待ってくれないらしい。

悪露も後陣痛も精神状態の変化も(少なくとも現時点では)予想の範囲内だったが、想定以上だったのは結局切ることになってしまった会陰の痛みと、それを抱えたまま行う授乳のしんどさだ。授乳時に会陰をかばうせいで快適な姿勢が取れず、身体がバキバキになるので、出産翌日から出来る範囲でのストレッチが欠かせなくなった。あとおしりセレブWETがトイレでの相棒となった。ちなみに出産直前の体重は産前+12kgで、出産翌日の体重は産前+9kgだった。

産んだらそれだけで「親」になれるわけでは無く、ホルモンバランスの変化とともに母性が大爆発するなどということも今のところ起こっていない。今の私は操業停止も生産量調整もままならない狂ったミルク工場として稼動しはじめただけの、今までと何も変わらない私なはずだ。それでも不思議なことに、自分の手が汚れることを全く厭わずに赤子の排泄物を処理し、インテリアにも趣味にも合わないカラフルなベビーグッズを許容し、生まれたばかりの小さな生命が健やかに育つよう願っているのは紛れもない事実である。

知識も自信も不足しているし手探りでやっていくしかないが、新メンバーを迎えて三人になったこの賑やかなグループで明るく楽しく元気よく過ごせるように、ゆっくりと愛情と信頼とを育んでいきたい。

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以上、忘れたくないことをとにかく詰め込んだ妊娠と出産の記録である。入院中に書いているため整理しきれていないことも多く、ほぼ個人的な備忘録なので本当に「記録」としての側面が大きいが、もし誰かの何かの参考になったらそれはそれで嬉しい。後で何か思いついたら手を加えるかもしれないし、そうでなくてもある程度期間が経ってから振り返って、また心境の変化を書けたらいいなと思っている。

私たちの妊娠生活を支えてくれた全員に、心からの愛と感謝を込めて。